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9種類の療養泉と効能


泉質 効能 治療効果のある病気 その他
二酸化炭素泉
(炭酸泉)
○炭酸ガスの小気泡が肌につく泡の湯。
低温であるが保温効果が強い。
○高血圧症、動脈硬化症、運動まひ、筋・関節痛打撲、切り傷、冷え性、更年期障害、不妊症によく、入浴と飲泉では慢性消化器疾患、慢性便秘症によい。 ○下痢のときは飲泉を禁ずる。
炭酸水素塩泉
(重曹泉・重炭酸土類泉)
○肌がなめらかになる冷の湯。浴後清涼感がある。 ○通風、糖尿病、肝疾患、胆石、慢性胆のう炎、慢性消化器疾患、筋・関節痛打撲、切り傷、慢性皮膚疾患など。 ○高血圧症、腎疾患は重曹泉の飲泉は控える。
塩化物泉
(食塩泉)
○高齢者向きでよく温まる熱の湯。 ○筋・関節痛、打撲、ねんざ、冷え性、慢性婦人疾患、月経障害、不妊症、病後回復、貧血症、慢性消化器疾患、慢性便秘症によい。 ○高血圧症、腎疾患、心疾患、むくみなどは飲泉を控える。
硫酸塩泉
(石膏泉・芒硝泉・苦味泉)
○動脈硬化症の予防になる中風の湯。 ○石膏泉は高血圧症、動脈硬化症、糖尿病、慢性皮膚疾患、打撲、ねんざ、筋・関節痛によい。
○芒硝泉は高血圧症、動脈硬化症、外傷、胆石、便秘症、糖尿病、痛風によい
○苦味泉は石膏泉、芒硝泉と同じ
鉄泉
(含鉄・銅線)
○湧き出したときは無色透明、空気に触れると褐色になる。 ○貧血症、慢性消化器疾患、痔、月経困難症、筋・関節痛、更年期障害、慢性皮膚疾患によい。 ○褐色に濁った温泉水は効力が落ちている。
○強酸性の鉄泉は乾燥肌の人には不向き
硫黄泉
(硫化水素泉
○含まれる硫化水素ガスのにおいが特有
○刺激が強い泉質
○高血圧症、動脈硬化症、慢性皮膚疾患、慢性婦人疾患、筋・関節痛、痔、慢性消化器疾患、糖尿病、便秘症、痛風によい。 ○換気の悪い浴室では中毒を起こす。
○乾燥肌の人には向かない。
酸性泉
(明ばん泉)
○肌にしみる強い刺激がある。 ○慢性皮膚疾患、慢性婦人疾患、月経障害、筋・関節痛、糖尿病、貧血、消化器疾患によい。 ○肌の弱い人は浴後淡水で流す。
○高齢者で乾燥肌の人には向かない。
放射能泉 ○尿酸を尿から出すので痛風の湯という。 ○高血圧症、動脈硬化症、慢性皮膚疾患、慢性婦人疾患、痛風、消化器疾患、神経痛、胆石、筋・関節痛によい。
単純温泉 ○無色透明無臭で成分が薄く刺激が弱い ○高齢者向き、病後回復期の静養、手術後の療養、骨折・外傷後の療養によい。
わが国では「中風の湯」「神経痛の湯」など名湯が多い。
飲泉は軽い胃腸炎によい。